【ネタバレ有】Aの気持ち
激しく原作・結末に関するネタバレ有りです。保証できませんので悪しからず。
心に引っかかっていることを呟くだけです。
アッシュから英二への思いが描写されてるのって本当に最終巻ぐらいで。しかもブランカに話すだけ。
というのがすごく心残りです。私の。(笑)
アニメ版の声優さんの内田くんと野島さんが雑誌のインタビューで言ってたけど、
普通男だったらもっと言葉にするんだけどこの二人はしないから難しい。口にせず互いに思いやるのが…みたいなこと仰ってたんだけど、これに関しては本当に思うことがある。
過剰に描写してしまわない潔さが吉田先生のすごいところなんだろうな。でもバナナフィッシュ に関しては、辛さと切なさしかないよ。
何だろう、言葉にできない。
「たとえ一生会えなくても…思うことぐらい許されるだろう?」
ブランカはアッシュに、守り通せないのに自分の孤独を埋めるためだけに側に置いたことを叱り、英二はそんな為に存在していない(英二が負傷したことに対し)と諭した。図星を突かれたアッシュは気が動転して銃を乱射します。ここは、倉庫でのアッシュとブランカとの会話が思い出されます。
ブランカはアッシュに同じ道を進んで欲しくないんですよね。
そうは言っても17、8の少年には辛辣だわ。
痛々しくて見ていられなくて、この辺りは今回読み返すまで記憶から消されておりました。
もうすぐアニメも22話、佳境を迎えます。
あと3話しかないんだなぁ。
後期EDは、アッシュ→英二 の視点での歌詞だということは容易に推測できます。
“まだお前にさよならを言うチャンスはあるだろうか”(意訳ですが)
主観でアッシュの気持ちの変遷をまとめてみた。大雑把なので台詞はそのままではないけれど。
自分の身は自分で守れ→お前は俺が守る→あいつが無事でいないと俺はダメなんだ→離れている方が何かありはしないかと気を揉む そばにいてくれ→俺はこの上なく幸福なんだ ただひとり何の見返りも求めず気にかけてくれる人がいるんだ→とうとう傷つけてしまった 神さま、あいつを連れて行かないで 俺を代わりに-→もう二度と会わない だけどあいつは友達だ
こう見ると、英二が命に関わる傷を負ってしまった時に、ずっとそばにいてほしかったけど、それは叶わない。離れてても無事ならそれでいい。と、思うことにしたんだろうね。けじめとして。
でも英二からの手紙と航空券を受け取って、会いに行きたいと思ってしまった。
死ぬまでの間、最後まで読み終えた時、どういうことを思ったんだろう。
もう英二を危険な目に遭わせなくていいことはほぼ確定だから(死と隣り合わせの自分とは離れて生きるから)、"英二が無事でいないとだめ”という願いは叶ったよね。
そして何よりも、"ぼくの魂はいつもきみとともにある”
こんな何よりも強い愛情を受け止めて、幸せじゃないはずはないんだよね。
でももう生きて会えない。それだけがこっちは辛いんです。
なぜこんなに悲しいのか毎日毎日考えた結果、
死人に口なし、アッシュの最期を見届けたのは読者だけ、英二は遺物から真実を推測することしかできないよね。涙と血の跡の残る手紙を見てさ。それが辛い!苦しい!
さらに言うと碌な別れ方ができなかったこと。病院でのシーンね。あれをOP映像に持ってくるたぁなんて鬼畜なんだスタッフは。怒るよ!!
…色々書きましたが、死人に口なし。
シビアだなぁ。
「光の庭」
に関して、シンの口から語られるアッシュと英二の関係性が、結構踏み込んでて、ちょっと蛇足じゃない?と思ってたんだけれども。
性的な関係は一切なかったとか、手紙読んで「すごいよ。ほとんど恋文だ」的なこと言うところ。
作者の意図論と引き離して考えると、
14歳のシンが感じてたこと、それを何年も経ってから、23歳(だったかな)で振り返っている。と考えると、しっくりくる気がします。
人を思いやれる優しい性格だからシンは。
自分の名前の意味について「罪」って言うところとか、英二の家で半同棲してしまっているところ。アッシュから英二を解放したいと思いつつシンはシンで罪の意識から解放されていない。
もう誰が悪いとかじゃないよ。
そう思って光も闇も受け入れようと思ったんだろうね英二は。
光の庭についてはまた気が向いたら書こう…。
映像化してほしいな、必ず。
あまつきって漫画に書いてあった印象的な言葉があって、いつこれが最期の別れになるかわからないから別れ際はそれを心得て悔いないように行動するんだよ的な言葉があって、たまに思い出します。
まぁそんなことは不可能なんですけどね、現実でも。きっとどんな別れ方しても後悔するんだよ。するんだろうけどさ。
私はもう遣る瀬無いよ…。
フィクションだとは分かってるんだけど、
10代の彼らがこんな過酷な運命を懸命に生きぬいている姿、胸を打たれます。20代になってだいぶ経ったけどこんなに引きずる作品は久し振りです。平成最後にとんでもない作品と出逢ってしまった。